蔵元研修報告♪~広島・天寶一~
酒は天地唯一の寶(たから)。
広島県福山市にある酒蔵、天寶一(てんぽういち)へ行ってきました。
(2018年2月の記録です)
私事ですが、実は、初広島!
広島空港から、のどかな山間をリムジンバスで走り、福山へ直行。
仕込みのお忙しい中、5代目の村上社長が蔵を案内して下さいました。
「天寶一」は、創業1910年。
規模としてはまだ小さな方かもしれませんが、思いをカタチにし続け、着実にステップアップしている、人気上昇中のお蔵さんです。
酒造りはロマン!と語る村上社長
蔵の理念や目標。
そして、水について。酒米について。酵母について。
村上社長のお話には、全てにアツい想いとストーリー、そして力強い展望があります。
蔵ではこの日も、酒米が蒸し上げられ、これから麹室へ・・という作業が行われていました。
タンクの中で、ぶくぶく醪。
今期から、これまで以上に衛生管理を徹底されたというお話と、その現場を目の当たりにし、目に見えない企業努力に感服しました。
また、蔵人を育てる立場でもある社長。
家づくりに例えると、杜氏さんは大工の棟梁。
社長は、現場のすべてを把握しており且つ、指示を与え、支持される、一級建築士の役割だそうです。
『人の成長で酒が成長する』という言葉が印象的でした。
余すところなく案内して下さり、最後にきき酒を。
写真にはありませんが、通常飲むことは敵わないお酒も、特別にテイスティングさせて頂きました。
写真右の「タイプP」は、Pressの頭文字を取って名付けられたもの。
日本酒は、発酵させた醪(もろみ)を搾って、酒と酒粕に分けるのですが、搾りの最初に出てくる液体を「あら走り」、中間のものを「中取り」(もしくは「中汲み」)、そして最後に出てくるものを「せめ」と呼びます。
この「せめ」の部分だけを瓶詰しているものは珍しいのですが、キレがよく綺麗な酒質ながら、とてもリーズナブルな価格に、驚きました。
ロック好きな社長が、ロゴのフォントから、ラベルデザインの監修をされたそうです。
蔵の前で記念撮影
ランチは、福山のオアシス・稲田屋へ!
見学後には、福山駅前商店街のローカルな飲み屋さんで、関東煮(かんとだき)をご馳走になりました。
お店のおばちゃんが、さっと出してくれる、本醸造酒のお燗。
これをコップに注いで頂くあたり、たまりません!
これが関東煮!天寶一のお燗と。
天寶一の、味わい豊かでキレのよいお酒を、皆さんもぜひ味わってみてください。