「herbish®物語」第三章 ー試作ー
第三章 ー試作ー
2016年 秋
いままでなかった商品を生み出す!と、決め、始動したわたし達。
モノづくりの素人のわたし達の前には、乗り越えるべき壁が、いくつも、しかも、高くたかくそびえ立っていました。
でも。
「ひとつひとつ、目の前のことをクリアして。とにかく、止まらず前進しよう!」
この言葉を、何かあるごとに、おまじないのように唱えながら、課題をこなしていきました。
どうすれば、ハーブの日本酒が(しかも、美味しい!)できるのかさえ、分からなかった中からスタートした、無謀に近いチャレンジ。
麻原酒造の社長はじめ、工場長、社員の皆さんに、多大なるご協力を頂き、第一弾の試作品ができたのは、9月のことでした。
*実際に試作品を試飲した日の写真です
社長も、この日まで試飲をされずに、わたし達と一緒のタイミングを待ってくださっていました。
ドキドキ・・。
これが、全く美味しくなかったら・・!
そっと、グラスに口をつけました。
「うん、いいんじゃないですか?」
という、社長の一声を聞いて、わたし達二人の口から同時に、ほーっと、溜息がでたのを覚えています。
いくつかの試作品をご用意頂いたなかで、
「ピンクは、こっちが断然美味しいね。」
「イエローは、これがいいと思うけど、もうちょっと、柑橘系の香りが欲しいね。」
「グリーンは、どう? これだと薄いかな、でも、スッキリ系だから、こっちがいいかな。」
など、意見を出し合いながら、柱となる香味を決定しました。
商品化できそう!という手ごたえは感じたものの、まだ、はじまったばかり。
ラベルデザインをはじめとした、ターゲッティングも、価格設定のためのマーケッティングも、まだまだ、これから。
「カオリさん、でも、、できるよきっと。」
という、友人の言葉に、なぜかわたしも、できるというイメージしかなかったので、大きく、うなずいて、その日は別れました。
始めたからには、足を止めないこと。
周りの方に、迷惑をかけないように、責任をもって取り組むこと!
”漠然としたイメージをカタチにする”ということの、難しさと楽しさを、はじめて、目いっぱい感じながら、試作と計算の繰り返し、の、秋でした。
→ 第四章(標的)
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